【スポンサーリンク】

【映画感想】『シング・ストリート 未来へのうた』は素晴らしき青春音楽映画!【2019年その2】

こんにちは、鳩(はと)です。

 

1月の3連休、適度に外に出つつ映画も見るという、我ながら素晴らしい過ごし方をしました。(笑)

今回はまた映画の感想を書いていきたいと思います。ネタバレもありますので未視聴の方はご注意ください。

 今回は2016年の映画、『シング・ストリート 未来へのうた』です。『ボヘミアン~』『アリー』ときて音楽映画に食指が動いたため視聴してみました。

 

 

 

作品概要

2016年 アイルランド
監督:ジョン・カーニー
出演:フェルディア・ウォルシュ=ピーロ、ルーシー・ボイントンなど
視聴方法:Amazon Prime Video 

www.youtube.com

ざっくりとあらすじ 

コナー(フェルディア・ウォルシュ=ピーロ)は 父の失業による家庭環境の悪化から、突然学校を転校するように言われてしまう。新しい学校は風紀も悪く、不良のバリーにも目を付けられ、最悪の日々かと思われた。そんなある日、学校前でたたずむ女性・ラフィーナ(ルーシー・ボイントン)を見かけて一目惚れしたコナーは、モデルをしているという彼女を誘う口実に、自分達のバンドのミュージックビデオに出演しないかと声をかける。もちろんバンドなんて組んでいなかったコナーは数少ない友人ダーレンを頼りに、バンドを組むことになった。

f:id:zakkyaton:20190114181421p:plain

ナンパしたときの言葉がきっかけとなり物語が動く…
/『シング・ストリート 未来へのうた』より

コナーは兄のブレンダンや楽器に精通したエイモンの助言を受けながらバンド活動を続け、バンドの実力を認めたラフィーナとも仲を深めていく。バンドの楽曲も順調に制作し、バンド活動とラフィーナとの仲はいずれも順調に進んでいるかのように見えた。

ある日ラフィーナは、モデルとして成功する夢をかなえるため、恋人とともにロンドンへ旅立ってしまった。コナーは落ち込んだが、数日後恋人に裏切られて失意のうちに戻ってきたラフィーナと再会する。夢破れたラフィーナは、以前のような輝きを失ってしまっていた。

校内での演奏会を成功させ、バンドの活動に一区切りをつけたコナーは、自らラフィーナとともにロンドンへ向かおうと決心する。兄の助けを受けてアイルランドからイギリスへ、亡き祖父の船で出発するのであった。

f:id:zakkyaton:20190114182045p:plain

嵐の中、ロンドンへLet's go!
/『シング・ストリート 未来へのうた』より

 

ストーリーについて

良かった点

「女の子にもてたいためにバンドを始める男子高校生の話」と聞くと、いかにもリアリティのある話です。私自身はバンド活動はしていませんでしたが、憧れというのは今でもあります。青春映画としての下地はバッチリ。仲間集めから始まって、最初はちぐはぐなバンドが最後には洗練されたバンドに進化していく過程は楽しめました。

 

兄との関係性も素晴らしいです。父母の関係悪化から家庭環境は最悪ですが、兄との関係は理想的。口が悪く時折ケンカはするものの、音楽の師匠として兄を慕うコナーとそれに応える兄のブレンダンは、観ていてとても感動的です。音楽映画ではありますが、兄弟愛の映画とも言っても過言ではないでしょう。ラストのシーンで、まるで自分の夢を託したかのように弟の出航を祝福しつつも、「着いたらすぐに電話するように」と弟の身を案じる姿もジーンとくるものがあります。

f:id:zakkyaton:20190114181634p:plain

音楽の師匠であり、人生の師匠でもある兄ブレンダン
/『シング・ストリート 未来へのうた』より

ラストの夢に向かって大きな冒険が始まるという終わり方も、非常にワクワクする内容です。「俺たちの未来はこれからだ!」的なエンディングですが、安易に「ロンドンで大成功しました」という終わり方にせず、「この後どうなるのだろう」というところで終わっているのも非常に前向きな感情で見終えることができます。

 

気になった点

不良のバリーに目を付けられいじめられるのですが、バンドを組んで最初のMVを撮影する場面などを除き、絡まれる描写がピタッとなくなります。バンドの成長過程を描写することに時間を割いたのでしょうが、突然いじめられなくなった理由付けが何かあればなお良しでしたね。

f:id:zakkyaton:20190114182311p:plain

コナーの相談役になってくれたダーレン
/『シング・ストリート 未来へのうた』より

きっと同じアパートでバリーの事情にも詳しいダーレンが対策を考えてくれたんでしょう。しかし校内コンサルタントとして名刺まで用意しているとは、ダーレンは一体何者なんでしょうか…w

そのあたりにあまり言及がなかったため、最後のライブでコナーはバリーをローディ(裏方スタッフ)として仲間に誘いますが、それが唐突に感じられてしまいます。放りっぱなしよりは、回収してくれた方が映画として綺麗に収まっていると思うのですが、もう少し過程があればよかったかなとも思います。

 

あとは、エイモンが万能すぎることでしょうか。(笑)

楽器が弾けて作曲の知識もあって練習場所を提供してくれていつでも曲作りに付き合ってくれるエイモンがいなければ、彼らのバンド「シング・ストリート」は生まれなかったでしょう。ストーリーの進行上必要な役目とは言え、万能すぎてかえって面白かったです。

f:id:zakkyaton:20190114182546p:plain

万能すぎるエイモン(メガネ)
/『シング・ストリート 未来へのうた』より

 

音楽、その他演出について

良かった点

音楽映画なので、当然劇中の楽曲の出来が作品の出来に大きく影響します。その点、この映画は文句なしに素晴らしい楽曲たちが登場しています

Wikipediaによると、ゲイリー・クラークという80年代の作曲家が制作した曲を使用しているようです。その人物をよく知らないので何とも言えませんが、80年代の曲という点も、この映画の雰囲気づくりに貢献しているのかもしれません。サントラはぜひ聴いてみて欲しいですね。

あとは、劇中当時の最新の音楽として、デュランデュランであったりa-haであったりが登場します。洋楽に詳しい人や、当時を知る人にとっては、思わずニヤリとしてしまうかもしれません。私は残念ながらあまり詳しくありませんので、少し惜しいことをしました。

 

出演俳優はそれほど有名な人は登場していませんね。ルーシー・ボイントンが少し有名でしょうか。私はそんなに俳優事情に詳しくないので知らないだけかもしれません。正直それほどイケメンな俳優が出ていないので、特定の俳優ファンだからこの作品を観るということはないでしょう。(失礼)

しかしそのせいなのか、変な先入観がなく作品を観ることができました。私は英語はわかりませんが演技の違和感もありませんし、素朴な見た目が田舎の高校生という役柄に非常にあっていたと思います。

 

気になった点

演出などで気になった点はそれ程なかったのですが、ラストの嵐のシーンのCG具合が少し笑ってしまいましたね。もう少し自然にならなかったのでしょうか…w

まあでも笑えるくらいなので良しと思えます。 

 

私の評価

ずばり、

7点(10点満点) 

です。 

 

女の子にもてるためにバンドを始めるとか、夢に向かって荒波に向かってゆくとか、いかにも男が好きそうなストーリーになっているのではないでしょうか。例に漏れず、私も非常に楽しめました。

また 音楽も非常によく、初期はまだ粗削りで、後半に行くにしたがって洗練されていく様子が表現されており、成長具合も楽しめる要因でした。

そしてなんといっても兄弟関係。兄にも葛藤がありつつも弟を応援する姿には非常に感動させられます。

校長に対する反撃がもうちょっと大きく描かれていればもっとスッキリ できたのにな~とか、もう少し何かあれば、と思うところもありますが、十分に満足できる映画でした。

 

 

 

いかがでしたでしょうか。

この映画は非常に私好みの映画だったので、けっこう高得点が付いています。 ネタバレをたくさんした後で言うのもなんですが、もしこの作品を観ていなければ、ぜひ観てほしい作品ですね。

 

では今回はここまで。次回もよろしくお願いします~。

 

 

gaga.ne.jp